偏頭痛の時は匂いに敏感になっているらしい
痛みの情報が脳に伝えられ偏頭痛状態のとき、脳は興奮状態にあります。
偏頭痛の症状の始まりは大脳の後頭部から始まり、徐々に脳前方に痛みが広がっていきます。脳の後頭部は、視覚を司る分野が興奮状態になった偏頭痛状態では光にも敏感に反応します。後頭部から大脳の真ん中まで痛みが広がると聴覚を司る分野まで興奮状態になるので音に敏感に反応し始めます。さらに前頭葉部分にまで痛みが広がると匂いを司る分野までも興奮状態になって匂いにまで敏感に反応し始めます。
この敏感に反応する匂いは香水や部屋の香り等、とにかく刺激の強い香りに反応し、不快に感じるようになります。反対にお香等穏やかな香りは心地よく感じるようです。
それに匂いに敏感に不快反応をし始めるということは、脳の興奮状態が後頭部から前頭葉まで進行していることになり、頭全体に偏頭痛が広がってしまった状態といえます。この頭痛はかなり強烈なものです。
匂いまで反応してしまう偏頭痛に悩んでいるのは世界でも日本人に多く、外国は光や音に敏感になるだけで我慢できずに医師にかかる人が多いようです。“我慢は美徳”という言葉が日本にはありますが、偏頭痛にもこの精神で我慢してしまうとこうなってしまうのでしょうか。
匂いまで敏感に不快反応を示してしまう重傷偏頭痛になってしまうと、症状は匂いだけに治まりません。前頭葉は感情や記憶を司る重要部分ですから、前頭葉の異常な興奮状態は、感情では性格がきつくなり、記憶では忘れっぽくなったり、すぐに思いだせなくなったりするような症状も出てきます。
ここまで我慢して偏頭痛を悪化させてしまう前に“頭痛外来”等専門医に相談することをお勧めします。
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